第41回イブニングセッションご報告:「雇われない働き方」が経済社会に与える影響~オランダの経験に学ぶ~

12月20日に第41回イブニングセッションが開催されました。

堀潔氏(大原記念労働科学研究所所長、桜美林大学リベラルアーツ学群教授・副学長)
タイトル:「雇われない働き方」が経済社会に与える影響~オランダの経験に学ぶ~

近年オランダでは個人事業主(ひとりビジネス)が急増し、2024時点で事業者数の81パーセントを個人事業主が占めているとのデータが示されました。その結果、オランダでは最近でも企業(事業者)の数が増加し続けているとのことです。
今回の講演ではこうしたオランダの状況を可能にした背景(ワークシェアリングの歴史、経済・雇用状況、外国人の増加など)や制度(若者の起業促進、実践的な教育がなされる制度、社会保障、偽装従業員の防止など)ついて解説されました。
議論でもオランダでの制度や日本の制度のあり方にかかわるいくつかの質問があり、契約や商慣行においてフリーランスを守る制度、同業の組織化や団体交渉、支援や調査研究におけるリーチの難しさ、日本の学生の現状等について意見が交わされました。
わが国でのフリーランスや小規模事業者、起業家の支援・保護のあり方関して、オランダの経験をおおいに参考にすべきと思われました。

<次回1月17日(金)予告>
次回第42回(2025年1月17日-金)には、倉敷労働科学研究所(現:大原記念労働科学研究所)と同じく大原孫三郎によって設立された日本で最初の私立美術館である大原美術館の専務理事、大原あかね氏にご登壇いただきます。

タイトルとURLをコピーしました