第43回イブニングセッションご報告:「睡眠時無呼吸症候群(SAS)対策の現状と課題~安全と健康の取りみの現場から」

2月21日に第43回イブニングセッションが開催されました。

プロのドライバーの睡眠時無呼吸症(SAS)の治療の重要性を早くから指摘し、啓発や対策の取り組みをされてきた作本貞子氏(ヘルスケアネットワーク)にご登壇いただきました。

講演では、「NPO法人ヘルスケアネットワーク(OCHIS)」の成り立ちや、ドライバーの健康管理状況の改善のために運輸の現場/業界団体/行政を仲介してきた役割について解説がありました。SASについて、その治療の重要性や、治療についての正しい理解のための啓発、パルスオキシメーターを使用したスクリーニングのシステムの提供などの取り組みがありました。また、SAS以外の安全・健康問題(生活習慣病等)に関して、運輸業、ドライバー職の特性を考慮した健康管理の支援の取り組み(ヘルスケアナビシステム)の紹介がありました。腰痛体操を解説するポスターや、飲酒量と血中の残存時間の関係を紹介したポスターは業界でとても好評だったとのことです。

今日では睡眠時無呼吸の問題についての運輸業界での理解がある程度進み、自動車運転従事者の安全のためには健康の維持が必要だという認識もすこしずつ広がってきました。その背景にOCHISの大変地道な長年の取り組みがあったと理解できました。

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